レース着物って大学の卒業式に着ても大丈夫なの?
大学の卒業式に着る着物にルールはありません。
20年近く着付師をしていますが、「これでなければダメだ」とか「こんな着物は着てはいけない」というようなことは聞いたことがありません。
あるとしたら「着物も袴も無地で統一」と言う学校単位の決まりだけでした。
成人式や七五三などは割とルールがあります。
このスタイルでとか、この装飾は必要ですなど。
ところが卒業袴に関しては何もルールはないのです。
『レースの着物を大学の卒業式に着ても大丈夫なのか?』と言うご質問に対しての返答は、「まったく問題ありません。大丈夫です。』ということになります。
レースの着物は遠くから見たり、写真に映ると一見無地に見えたりもします。
ここ数年の袴姿は割と柄が多い派手なタイプの物が流行っていますね。
それはとても映えるからです。
※ここに派手なタイプのものの実際の写真を挿入
成人式に振袖を誂えた方はその振袖を着用したりもします。
たしかに艶やかですよね。
それに比べるとレースの着物は派手さはないけれど品があるのです。
品の中には可憐さもあります。
卒業袴のスタイルは好きな柄や色を着て下さい。
ルールはないのですから、自分の好きを最大限に表現して下さいね。
- 自由にコーディネイトを楽しむ
- 色も形も気にしない
- 靴でもブーツでも草履でもOK
- 着物の袖の長さも自由
- 髪型も髪色も自分の思いのままに
大学の卒業式の着物にルールがない理由
ルールがない理由として考えられる事は、理由としては決まりを作った人がいないからです。
着物の中で一年を通して自由に着られるのは袴と浴衣だけになります。
袴姿については、もう一つ言われることがあり、それは唯一髪を下ろせる着物姿と言われています。
その定番を作ったのは、今から約40年前に「はいからさんが通る」と言う漫画の大流行でした。
その時の主人公が矢絣(やがすり)の着物に袴、ハーフアップにリボン姿だったのです。
それが今でも根強く人気のスタイルとなっています。
レース生地を使った着物のメリットとは?
レースは、ヨーロッパを中心とした、糸を撚り合わせたり網状のすかし模様に作られる布のことです。
ここ数年でレースの着物が世の中に見られる様になってきました。
初めは「大丈夫なのかな?」と心配な部分もありました。
生地の特質で隙間が作られている為、生地そのものが弱いのです。
でもこれが実際に手に取ったら可愛いんです!本当に可愛い!
着物も色々な形となり、伝統を守りつつ、新しい時代も受け入れて行き、若い世代の方々に引き継がれ着物文化が残る事は大事な事だと思います。
着物が日常に使われていた頃の様に行かなくても、お母様などから譲り受けた着物を現代で上手に着て行く形を応援しています。
レースの着物は一度は着てみたいと思います。可愛いですよ〜。
プロが教える卒業式でレースの着物をオシャレに着こなすためのアドバイス
卒業式を迎える日に袴を着る時に気をつけてほしいことが6つあります。
- ヒートテックの長袖は避ける(体温がこもり放出できない)
- 袴の下はレギンスがお勧め(袴はロングスカート)
- 肌襦袢は丈の短いものを選ぶ(着物の着丈が短い為)
- マスクは着物の色に合わせるとオシャレ
- 着物バックの定番は巾着型
- ヘアセット予約している場合はスマホの画像を見せると早い
ヒートテックの長袖は避ける
なぜなら、着物は肌に密着し安易に脱ぐことが出来ないからです。
体温がこもり気分が悪くなることもあります。
袴の下はレギンスがお勧め
女性の袴はロングスカートです。
ズボンの様に分かれていません。
普段からパンツスタイルの多い方は寒く感じます。
着物の丈も通常とは違い膝丈まで上げてきます。
レギンスを履いた場合、式典の間は膝までまくり、終了したら下げれば良いだけです。
もし熱く感じた時は簡単に脱げます。
肌襦袢は丈の短いものを選ぶ
マスクは着物の色に合わせるとオシャレ
マスクはまだ外せる状況ではないと思います。
着物を着た時は肌の色に近いマスクをお勧めします。
例えば黒のマスクをすると着物の綺麗な色が映えません。
顔色が悪く見えます。
好みがあると思いますがなるべくなら肌に近いピンクやベージュ系をお勧めします。
着物バックの定番は巾着型
袴姿は自由です。
バックも自由ですが「何を持ったら良いですか?」と聞かれたら私は「巾着型がお勧めですよ」と答えます。
学生さんの可愛らしさを引き立てるからです。
成人式に一式お道具を揃えられた方は、その時に購入された草履バックセットを使っても何の問題もありません。
ヘアセット予約している場合はスマホの画像を見せると早い
ヘアセットを予約している場合はスマホに希望の髪型の画像を用意した方が当日早く進みます。
その画像からヘアメイクさんがアドバイスをくれます。
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